睡眠時無呼吸症候群とは
大阪府 堺市中区 Miho歯科医院
歯科医師 前原美保
https://mihoshika.com
閉塞性症候群に対するマウスピース治療についてお話しします。
睡眠歯科として注目を集めている分野です。
睡眠時無呼吸症と診断される患者さんは全国で50万人が受診して治療をしていると言われ、全体で500万人が潜在患者とされています。
そもそも睡眠障害は90種類以上あると言われ、内科による診断が必要です。
睡眠障害はナルコレプシーやむずむず脚症候群、レム睡眠行動障害、PLMDなど様々です。
睡眠時無呼吸は全身にさまざまな悪影響を及ぼします。
高血圧、肥満、脳血管障害、不整脈、糖尿病等と関係があります。
睡眠時無呼吸症はメタボリックドミノの上流にあると言われ、各種生活習慣の中から睡眠時無呼吸が起こってきます。
放置すると、脳卒中や虚血性心疾患など様々な病気に発展する可能性があるため、早期に食い止めることが非常に大事です。
治療法としては、睡眠体位を工夫する、減量、禁酒、外科療法、CPAP、マウスピースが考えられます。
歯科で行われるマウスピースによる治療は、CPAPがうまく生活に馴染まない場合などに有効です。
医科による診断の元に行われます。
レントゲンでお口の状態を調べ、歯型を取り、マウスピースを作成し、それを使いながら調整して合わせて行きます。
マウスピースで効果が出やすい症例と効果が出にくい症例とあるので、スクリーニング検査が必要です。
マウスピースで効果が出やすいのは、比較的痩せ型で軽症の睡眠時無呼吸症の場合です。
マウスピースで治療効果が出ない場合は外科治療が適用となる場合もあります。
マウスピース治療でのデメリットは、長期に使用すると噛み合わせが変わってしまうことがあると言うことです。
噛み合わせが変わってしまうケースではマウスピースの使用を中止するしかありません。
噛み合わせが変わるのを防ぐために、夜間はマウスピースをはめて寝た後、朝起きてから寝る前の噛み合わせに戻るように意識して噛むことが大切です。
寝ている間はマウスピースにより下顎を前に出すような位置に意図的に移動させているため、上下の歯の当たる位置が変わってきます。
下を前に出した位置で固定することで、軟口蓋や舌が喉の奥に落ち込むのを防ぎ、息の通り道を確保しているのです。
重度の睡眠時無呼吸症の場合は大学病院での治療をお勧めします。大学病院では内視鏡を使った検査や、内視鏡を使ったマウスピースの制作をしているので、より重度の症例には適しています。
軽症なら一般の歯科でも対応できるとされるので、睡眠時無呼吸症で悩んでいる方は是非歯科医院にもご相談ください。
以上、本日は睡眠時無呼吸症に対する歯科治療をお伝えしました。
大阪府 堺市中区 Miho歯科医院
歯科医師 前原美保
https://mihoshika.com