キシリトールって虫歯予防効果があるの?

 

堺市中区 深井駅前 MIho歯科医院

院長 歯科医師 前原美保

虫歯予防に効果のある物質としては「フッ素」が有名ですが、「キシリトール」という言葉もよく耳にしますよね。何となく歯に良い、ということは知っていても、それがどのような理由で虫歯予防に役立つのか、詳しく知らない方の方が多いことかと思います。そこで今回は、キシリトールについてわかりやすく解説します。

▼キシリトールとは?

キシリトールとは、「糖アルコール」と呼ばれる物質です。砂糖のように甘いのですが、いわゆる「糖質」とは別物である点に注意しましょう。なぜなら、糖質は虫歯の原因になるものの、糖アルコールは虫歯の原因になりにくいからです。キシリトールは食べても虫歯の原因にならないというだけであって、キシリトールが虫歯を予防するわけではないことに注意しましょう。キシリトールさえ食べていれば虫歯にならないというわけでもありません。

▼虫歯菌がエサにできるのは糖質

虫歯の原因菌といえば「ミュータンス菌」ですよね。ほとんどの人のお口の中に生息していて、砂糖である「スクロース」をエサに繁殖し、酸を産生します。そんなミュータンス菌は、同じように甘いキシリトールをエサにすることができません。それはキシリトールが糖質ではなく、糖アルコールだからです。あるいは、「代用甘味料」と呼ばれることもあります。単に甘いだけで、虫歯菌のエサにはならないので、歯が酸で溶かされるおそれもなくなります。

▼虫歯菌の活動を抑え込む

代用甘味料であるキシリトールの素晴らしいところは、単に虫歯菌のエサにならないというだけではありません。虫歯菌はキシリトールをエサと思い込んで体に取り込むのですが、結果的にエネルギーに変えることができないので、だんだんと弱っていってしまうのです。私たちもカロリーゼロの食べ物だけを摂取し続けたら、元気がなくなりますよね。場合によっては、栄養失調で死んでしまうこともあります。それと同じことが虫歯菌でも起こるとお考えください。キシリトール100%のキシリトールガムを毎日食べると、だいたい2周間くらいでお口のなかがサラサラして、歯磨きで汚れが落としやすくなると言われます。

▼キシリトールガムは唾液の分泌も促す

最近では、いろいろなお菓子にキシリトールが配合されるようになりましたが、最もおすすめなのはやはりキシリトール入りのガムです。ガムを噛むと、唾液腺が刺激されて、唾液の分泌も促進されます。その結果、唾液による抗菌作用や殺菌作用、自浄作用などが高まり、より虫歯なりにくい口腔環境を確立することができるのです。

▼まとめ

このように、キシリトールは虫歯菌のエサにならないだけではなく、その活動を阻害します。また、キシリトールガムを噛むことで唾液の分泌も促されるので、虫歯予防の効果もどんどん上がっていきますよ。

オススメは歯科医院専売のキシリトールガムです。

市販のスーパーやドラッグストアで扱うキシリトールガムは、キシリトール以外の代用等が多く含まれています。

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院長 歯科医師 前原美保

スポーツドリンクと歯の関わり

皆さんは、歯の健康にスポーツドリンクが与える影響についてご存知でしょうか?スポーツドリンクというと、不足した水分や塩分を効率よく摂取することができる便利な飲み物ですが、実はその摂取の仕方を間違えると、歯に深刻な悪影響を及ぼすことがあるのです。今回はそんなスポーツドリンクと歯の関わりにについてわかりやすく解説します。

▼スポーツドリンクは酸性度の高い飲み物

私たちが普段口にしている食べ物や飲み物には、それぞれ酸性度というものがあります。もっともわかりやすいのが水で、これはほぼ中性ですね。中性よりもpHが高いものをアルカリ性、低いものを酸性といいます。そして、市販されている飲み物の大半は酸性寄りに傾いており、とりわけスポーツドリンクは酸性度の高い飲み物といえます。それがなぜ歯の健康と関連があるかというと、ヒトの歯というのはむし歯菌が作り出す酸だけではなく、酸性の物質全般に弱い性質があるからです。

▼酸性の飲み物で歯が溶けやすくなる

例えば、お酢のような極めて酸性度の高い液体をお口の中にずっと含んでいたとしましょう。すると、むし歯によって歯が溶けるメカニズムと同様に、歯が少しずつ溶けていきます。いわゆる「脱灰(だっかい)」という現象が起こってしまうのです。それは酸性の飲み物であるスポーツドリンクを習慣的に飲んでいる場合も同じです。ちなみに、酸性の飲食物によって歯が溶けていく病気を専門的には「酸蝕症(さんしょくしょう)」と呼びます。

▼酸蝕症にかかる人が増えている?

スポーツドリンクがまさかお口の健康を害するとは思わず、1日の中でも頻繁に摂取している人は少なくありません。もちろん、脱水症状を防ぐという点においては健康の維持、増進に寄与するのですが、歯を正常に保つ上では、悪影響の方が大きくなります。ただ、そうした知識は正しく広まっていないことから、昨今、スポーツドリンクによる酸蝕症を発症する人が増えてきています。

▼酸蝕症を予防するために

酸蝕症を予防するためには、スポーツドリンクの頻回摂取を控える必要があります。あるいは、こまめに水分補給をとったとしても、その都度うがいをするなど、お口の中を中性に戻せば問題はありません。そうした取り組みが難しい場合は、スポーツドリンクではなく水で水分補給するのもひとつの解決策といえます。

▼まとめ

このように、スポーツドリンクは酸蝕症の原因となるため、頻回摂取には十分注意しましょう。糖分も含まれているので、むし歯のリスクも上昇する点も忘れてはいけません。

口臭の原因と対策

口臭の原因は実に多様ですが、その多くはお口の中に由来しています。そこで今回は、口臭の原因と対策法についてわかりやすく解説します。

▼歯周病が原因の口臭

口臭の原因としてまず挙げられるのが歯周病です。歯周病にかかると、メチルメルカプタンと呼ばれる揮発性のガスが産生されるからです。このガスは「腐った玉ねぎのような臭い」がすることでも有名で、重症化するほど口臭もきつくなります。ですから、ここ最近で口臭がきつくなったという人は、歯周病にかかっていないかチェックすることが大切です。口臭の原因が歯周病であれば、歯周病治療を受けることによって、口臭も改善されていきます。

▼むし歯が原因の口臭

むし歯も重症化することで、口臭の原因となります。進行したむし歯では、歯の神経にまで感染が広がり、歯髄が腐っていってしまいます。歯髄は神経や血管といったタンパク質で構成されているので、細菌に分解されるとやがて腐っていきます。その過程で悪臭を放つようになるのです。

▼生理的な口臭

実は、すべての人に存在している口臭もあります。専門的には「生理的口臭(せいりてきこうしゅう)」と呼ばれるものです。これは睡眠中など、唾液の分泌が低下した際に生じやすいもので、病気でなくても発生します。ですので、朝起きた時などに限定して口臭が発生するのであれば、治療の必要はないかもしれません。とはいえ、まずはしっかりとお口の中の検査をしてみないとわかりませんので、口臭が気になる人はいつでも当院までご連絡ください。

▼全身の病気が原因の口臭

口臭の中では比較的少ないケースとはいえますが、全身の病気が原因となることもあります。例えば、糖尿病にかかっていると「ケトン臭」という独特な臭気が生じることがあります。その他、胃や腸といった消化管に何らかの異常や病気があると、強い口臭が生じることもあるので注意しましょう。全身の病気が原因で口臭が発生しているケースでは、歯科だけではなく、内科などとも連携しながら治療を進めていくこととなります。とはいえ、まずはお口に異常がないかをしっかり調べることが大切です。

▼まとめ

このように、口臭の原因の多くは歯周病やむし歯なので、口臭が気になる方は一度、歯医者さんを受診しましょう。口臭の原因を突き止めるだけでも、非常に重要といえます。もちろん、根本的な原因を取り除くことも大切です。

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群とは

大阪府 堺市中区 Miho歯科医院
歯科医師 前原美保
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閉塞性症候群に対するマウスピース治療についてお話しします。

睡眠歯科として注目を集めている分野です。

睡眠時無呼吸症と診断される患者さんは全国で50万人が受診して治療をしていると言われ、全体で500万人が潜在患者とされています。
そもそも睡眠障害は90種類以上あると言われ、内科による診断が必要です。
睡眠障害はナルコレプシーやむずむず脚症候群、レム睡眠行動障害、PLMDなど様々です。

睡眠時無呼吸は全身にさまざまな悪影響を及ぼします。
高血圧、肥満、脳血管障害、不整脈、糖尿病等と関係があります。
睡眠時無呼吸症はメタボリックドミノの上流にあると言われ、各種生活習慣の中から睡眠時無呼吸が起こってきます。
放置すると、脳卒中や虚血性心疾患など様々な病気に発展する可能性があるため、早期に食い止めることが非常に大事です。

治療法としては、睡眠体位を工夫する、減量、禁酒、外科療法、CPAP、マウスピースが考えられます。

歯科で行われるマウスピースによる治療は、CPAPがうまく生活に馴染まない場合などに有効です。

医科による診断の元に行われます。

レントゲンでお口の状態を調べ、歯型を取り、マウスピースを作成し、それを使いながら調整して合わせて行きます。

マウスピースで効果が出やすい症例と効果が出にくい症例とあるので、スクリーニング検査が必要です。

マウスピースで効果が出やすいのは、比較的痩せ型で軽症の睡眠時無呼吸症の場合です。

マウスピースで治療効果が出ない場合は外科治療が適用となる場合もあります。

マウスピース治療でのデメリットは、長期に使用すると噛み合わせが変わってしまうことがあると言うことです。

噛み合わせが変わってしまうケースではマウスピースの使用を中止するしかありません。

噛み合わせが変わるのを防ぐために、夜間はマウスピースをはめて寝た後、朝起きてから寝る前の噛み合わせに戻るように意識して噛むことが大切です。
寝ている間はマウスピースにより下顎を前に出すような位置に意図的に移動させているため、上下の歯の当たる位置が変わってきます。

下を前に出した位置で固定することで、軟口蓋や舌が喉の奥に落ち込むのを防ぎ、息の通り道を確保しているのです。

重度の睡眠時無呼吸症の場合は大学病院での治療をお勧めします。大学病院では内視鏡を使った検査や、内視鏡を使ったマウスピースの制作をしているので、より重度の症例には適しています。

軽症なら一般の歯科でも対応できるとされるので、睡眠時無呼吸症で悩んでいる方は是非歯科医院にもご相談ください。

以上、本日は睡眠時無呼吸症に対する歯科治療をお伝えしました。

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ラミネートベニアとは

ラミネートベニアとは

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女性はいつまでも美しくありたいものですよね!

口元を美しくするための審美治療には、「ラミネートベニア」と呼ばれる方法があります。あまり一般的ではないため、詳しく知らない方も多いことでしょう。今回はそんなラミネートベニアについてわかりやすく解説します。

▼セラミック製のチップを貼り付ける治療

ラミネートベニアは、歯の色や形を改善するために行う治療法で、セラミック製の薄いチップを貼り付けるのが特徴です。歯を削る量は極めて少ないため、比較的気軽に受けられる審美治療のひとつといえます。ご自身の健康な歯にあまりダメージを与えないでキレイにすることができます。

▼ホワイトニングで白くならない歯に有効

歯の黄ばみや黒ずみを改善したいけれど、ホワイトニングではどうにもならない、というケースは少なからず存在します。そういった場合の選択肢としては、セラミック製の被せ物を装着する治療法が挙げられますが、いかんせん歯を削る量が多くなってしまいます。

そこで次に選択肢として挙げられるのがラミネートベニアです。ラミネートベニアなら、歯の表面を一層削るだけで、歯の黄ばみや黒ずみを根本から改善することが可能なのです。

削る量が少ないので施術後にしみるなどの副作用は起こりにくいですし、身体にも優しい治療ですね。

▼歯の形や大きさの修正も行える

歯の形や大きさに問題がある場合も、比較的軽度であればラミネートベニアで対応することができます。また、ちょっとした歯並びの乱れも上手に治療すれば、改善することが可能です。また、ラミネートベニアはセラミック製のチップなので、天然歯に近い色や質感、光沢なども再現できます。

矯正治療で歯並びを治そうとするとどうしても2,3年かかってしまいます。

ラミネートベニアなら、まずは歯科医師の診断を受け、歯科技工士にデザインをお願いして施術。削って型を採れば約2週間程度でセラミックの美しい歯が装着できます。

最初の診断から3週間〜1ヶ月程度もあれば、すべての施術が完了することがほとんどです。

ただし、治療を受ける歯に重度のむし歯が出来ていたり、歯茎が歯周病になっている場合は、それらの治療も必要となるので、トータルでみて治療期間はさらに1−2ヶ月程度は余裕をみておくほうが良いでしょう・

▼前歯に適応される治療法

ラミネートベニアは、基本的に前歯に適応される治療法です。というのも、ラミネートベニアは見た目を良くする治療であり、高い審美性が要求される前歯でこそ大きな力を発揮するからです。

一方、奥歯はそれほど高い審美性が要求されませんし、強い力が加わる部位なので、セラミック製の薄いチップであるラミネートベニアは適していないといえます。

とはいえ、前歯に適応する場合で「過蓋咬合(かがいこうごう)」のように、かみ合わせ深いなどの異常があると、ラミネートベニアが使えないこともあります。ですから、事前に精密な検査を受けることが大切です。

▼治療手順

視診によるむし歯検査、レントゲン検査、模型診断のための型取り、口腔内写真検査

歯科技工士によるシミュレーション、ワックスアップ

カウンセリング

治療方針説明

歯の形を整える

精密な型取り

仮歯装着

約2週間後

完成したラミネートベニアを装着

経過観察およびメンテナンス

▲症例

 50代、女性、堺市堺区在住、主婦

前歯をキレイにしたい

セラミック治療の治療前後比較写真です。
治療範囲:上の前歯6本、下の前歯5本の合計11本
費用:1,452,000 円 +むし歯治療費(保険適用)
治療期間:約3ヶ月
リスクと副作用:
✓治療後、痛みや違和感、出血、腫れ、麻痺などが出る事があります。
✓強い衝撃を与えると、ラミネートベニアが欠けたり割れたり、外れたりする事があります。
✓必ずしもご希望通りの見た目にならない事があります。
✓治療に際して、根の治療が必要になる場合があります。
✓根の治療を行った場合、腫脹や出血、痛みなどを生じる事があります。
✓被せ物をかぶせた後に根の病気が再発した場合、被せ物を外さなければならない事があります。(外した被せ物の再利用は多くの場合、出来ません)
✓麻酔を行った場合、腫れやむくみを生じる事があります。

▼まとめ

このように、ラミネートベニアは比較的簡単に前歯の色や形、大きさなどを改善できる治療法です。

ホワイトニングで歯を白くできなかった方や、歯の形や大きさを短期間で整えたいという方は、検討してみても良いかもしれません。

歯を削る量も最小限に抑えられます。

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