歯科技工士さんのお仕事場を今日はご紹介します。
Wikipedia:歯科技工士(英: Dental Technician)は、歯科医師が作成した指示書を元に義歯(入れ歯)や
補綴物(差し歯・銀歯)などの製作・加工を行う医療系技術専門職。 昨今の歯科医療の向上と医業の分業化に伴い、非常に高度な精密技工技術と審美感覚が求められている。
歯科技工士法に基づく歯科技工士国家試験に合格した者に対する厚生労働大臣免許の国家資格であり業務独占資格であるため、
歯科医師もしくは歯科技工士以外が歯科技工業務を行うことは法律で禁止されている。
と、このようにWikipediaに記載されている通り、
患者さまのお口に装着する被せもの、ブリッジ、入れ歯、インプラント、マウスピースなどは、
国家資格をもった歯科技工士さんたちが精密に作業して丁寧に作っています。
Miho歯科医院では、堺市東区の「アルプスクラフト」さんに技工をお願いしております。
このように、50倍に拡大する顕微鏡を覗いて、より細かく肉眼で見えないところまで、
それはそれは丁寧に作業してくださっています。
最近はITも導入されて、このようにコンピューターでスキャンを行って作業するものもあります。
接触型、非接触型でレーザーを用いるものなど数種類。
技工士さんは様々な技術を駆使して、患者さまのお口に合った技工物を日夜作成しています。
こちらは、ハイブリッドセラミックの材料です。
様々な色の材料があり、患者さまの個々の歯に合わせた色を再現して、
より美しく自然な口元になるようにしています。
こちらは、患者さまの歯の色(シェード といいます)を記録した口腔内写真をもとにして
色合いをコンピューター上で確認している様子です。
セラミックの歯の微妙な色合いも、経験豊富な匠の技で仕上げてくださります。
歯科医、歯科衛生士、また時には歯科技工士が患者さまのお口の写真を撮らせていただくことがありますが、
このように画像を処理して歯の色を周囲と調和させた自然な技工物を作成しています。
色々な機械、材料がありますね!!!
歯の治療をすると銀歯になってしまうことばかりではありません。
金銀パラジウム合金使った歯を「銀歯」と一般的に言われていますが、
実は、治療の材料は選べるのです!!
たとえば白いセラミックでも豊富に種類があり、
プラスチックの入った柔らかいもの、
歯ぎしりなどのある方には割れにくいジルコニア(キュービックジルコニアは人工ダイヤモンドですネ)を使ったもの、
など、銀歯以外にこうして色々な方法で作られた歯があります。
自由診療・保険外診療では、こうして手間暇をかけたこだわりの治療をしっかり行うことができます。
保険治療では、歯の治療に使える材料(金属やプラスチックなどの種類)の制限があり、
どうしても「必要最低限」の歯科治療になってしまわざるを得ないのが日本の歯科医療の現状です。
患者さまのご希望をよくお聞きしたうえで、
保険外治療を行うほうがよりよい生活を送っていただけると思われる場合は、
保険でカバーできない治療を説明させていただいています。
日本の保険制度における歯科医療は、
誰でも比較的安価な料金で治療を受けることができるという大きなメリットがあります。
しかし、それが本当に患者様のお口に合ったものになるとは限らないのが、数々の制限の中で行われる保険治療です。
一人ひとりの口は全て異なる筈なのに、保険では決まった材料で決まったやり方をしなければならないというデメリットがあるのです。
それぞれの長所短所・特徴を全ての患者さまにしっかりご理解いただけるといいなと思っています。
こちらが頑張って作業をしている技工士さんたちです。
診療室から技工士さんの姿は見えませんが、
私たちの歯科治療を支えてくれている大事な大事なメンバーです。
最近は、とくに保険治療において歯科技工士さんの技工料金が安くなってきており、
それにより技工士さんは長時間労働を強いられるという現実があります。
私が過去に勤務していた歯科医院でも、医院を一番最後に出るのはいつも技工士さん。
真夜中・明け方まで、時には徹夜をして技工物を作成している姿をよく目にしていました。
このような状況は、技工物の品質低下、歯科治療の品質低下につながります。
保険制度の根本的な改善も必要です。
など、色々書きましたが、当院でおススメしている自由診療の治療の舞台裏が少しでも伝わりましたでしょうか?
先日も私が講習会に参加したため休診させていただき、
患者さまにはご不便をおかけしましたが、
日進月歩の歯科治療をさらに学び、より良いものを提供していきたいと思います♪