ロイテリ菌について

私たちの体にはたくさんの微生物が住み着いています。とくに腸内における細菌に関しては、関心が高い方も多いことでしょう。腸内環境を良くするために、毎日ヨーグルトやヤクルトといった乳製品を摂取している人は非常に多いです。いわゆる「善玉菌」と呼ばれる細菌を増やすことで、体調を整えていこうという取り組みですね。実はそうした取り組みは、お口に環境にも効果があるのをご存知でしょうか?

▼口腔環境を整える細菌

口腔環境を整える細菌として「ロイテリ菌」が注目されるようになってきました。ロイテリ菌とは、ヒト由来の乳酸菌でほとんどの人のお口の中に存在しています。そんなロイテリ菌をヨーグルトなどでたくさん摂取することで、口腔環境が衛生的になることがわかっています。

▼ロイテリ菌はお口の中の善玉菌

お口の中には、100種類以上の細菌が常在していますが、それぞれ悪玉菌と善玉菌に分けることができます。虫歯の原因となるミュータンス菌は間違いなく悪玉菌ですよね。一方、そうした悪玉菌を天然の抗菌物質でやっつけてくれるのがロイテリ菌なのです。つまり、ロイテリ菌というのはお口の中における善玉菌といえます。

▼善玉菌と悪玉菌のバランスが重要

お口の中の細菌をゼロにすることは不可能です。強力な殺菌作用のある薬剤を費用すれば、一時的にゼロにできるかもしれませんが、それではお口の粘膜も破壊されてしまいます。ですから、口内細菌とはうまく付き合っていく他ないのです。

ただ、悪玉菌ばかりが増えてしまうと虫歯や歯周病、口内炎などのお口の病気を発症してしまうので、善玉菌とのバランスを考える必要があります。悪玉菌と善玉菌がバランス良く生息していれば、すぐに病気になるようなことはないからです。そこで大きな力を発揮するのがロイテリ菌ですね。

生きたロイテリ菌をヨーグルトなどで毎日摂取すれば、善玉菌の数が増え、悪玉菌による悪影響を最小限に抑えることが可能となります。最近では、ロイテリ菌が含まれたさまざまな乳製品などが市販されていますので、口内環境を整えたいという方は積極的に活用してみてはいかがでしょうか。ロイテリ菌は歯医者さんからもおすすめできる乳酸菌の一種です。

▼まとめ

このように、ロイテリ菌はお口の中の環境を整える上で非常に役立ちます。一般的な虫歯予防処置ほどわかりやすい効果は得られませんが、口内環境にとってメリットがあることは間違いありません。