歯の大切さ

こんにちは。

薄っすら雪が降りました。
寒波が定期的にやってきますね(> <)

皆さんは、歯の大切さについて考えたことはありますか?

歯にはどんな機能があるのでしょう。
歯は、食物を?み切ったり咀嚼する以外にも、
はっきりと発音する(発語)
唇や頬を口元の表情を保つ(審美、外観)
といった機能もあります。

咀嚼という役割において特に大切な働きをするのが、
6歳臼歯とも呼ばれる「第一大臼歯」です。
咀嚼の中心を担うこの歯が1本失われただけで、
全咀嚼力の20%も減少してしまいます。

歯の治療で万が一抜歯となった場合は、
そのまま放置することで咀嚼力は大幅に低下します。

もし、歯を抜いてそのまま放置しているという方、
早めに失った部分を補う治療を受けましょう。
(これを欠損補綴と言います。)

歯は何本もあるんだから・・・1本くらいいいよね?
というわけにはいかないのです。
失った部分をカバーするために、他の部分に負担がかかってしまい、
次々とドミノ倒しのようにお口の中は崩壊してしまいます。

美味しい食事を楽しんだり、
会話をして人とコミュニケーションを取るのには、
歯の存在は欠かせないものなのです。

ちなみに、草食動物の歯はどんなものか想像したことはありますか?
これは、ゾウの歯です。

タ?ウンロート?

草食動物は草を栄養にしているので、
このように大きな歯でしっかり食べ物を潰さないと
栄養を摂取することはできません。

しかし、食べている間は他の肉食動物に狙われる危険性があります。
そこで、牛は胃が4つあってそこに食べ物を貯蔵しています。
ハムスターの場合は、こんなに入るの??
というくらい口の中にたくさんの木ノ実などを頬張ったりしますよね。
そして、それを時間をかけて食べ、
あとは食べるのに疲れて寝ています。
草食動物が、食べるか、寝るかという生活になるのはこのためです。

では、肉食動物はどうでしょうか?
下の写真はライオンの歯です。
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鋭い歯がたくさん並んでいます。
獲物を引きちぎり、飲み込める大きさになったら飲み込むという食べ方をします。
石臼のようなゾウの歯とは全く違う形ですね。
肉食動物の場合は、お腹で消化している間、じっと寝ています。
草のようにじっくり噛む必要はないですが、
消化している間は動けませんね。

それぞれ、生き物はその食生活に合った形の歯に進化していきました。
人間の歯は、4種類に分類されます。
切歯(前歯2本)
犬歯(俗に言う「糸切り歯」)
小臼歯
大臼歯
です。

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人の歯はそれぞれ、機能が違い、形も異なります。
前歯は物を噛み切る、唇を支えて表情を作るなど。
犬歯は咀嚼の運動経路を調整する
小臼歯は、噛み合わせの高さを維持して、
いつも同じ位置で噛めるように前後的な顎の位置関係を決める。
そして、大臼歯は物を咀嚼し、噛み合わせを維持しています。
特に咀嚼を担うのが第一大臼歯、
顎が左右にずれないように位置関係を維持しているのが第二大臼歯と言われています。
第三大臼歯は「親知らず」です。

ヒトは草しか食べない、肉しか食べない、というような食生活ではなく、
なんでも、効率良く食べることができます。
それは、全ての歯が揃ってお互いに助け合っているからこそできるのです。
そして、食事の時間が短くて済むことは、
人間の文明の発達をもたらしました。
草食動物のように1日中食べていたり、
肉食動物のように食べたあとはずっと横になって寝ていないといけないとしたら、
それはとても苦痛ですよね。

歯の大切さは、無くしてから気づいて後悔されることが多いのが残念ながら実情です。
しかし、このコラムを通して少しでも「歯を大事にしよう!」と思っていただけたら嬉しいです。

虫歯、歯周病と心臓病

知人の歯科医からの情報です。

天皇陛下の執刀医である天野篤先生が新聞記事の中で歯科と心臓病の関連を話題にされています。



このような記事だそう。
そう、私たち歯科医にとっては、
虫歯、歯周病が心臓疾患と関わりがあるのはすでに常識なのですが、
まだまだ一般には認知度が低いのではないでしょうか?
心臓弁膜症、心筋梗塞など、
身体の疾患にも歯科疾患は関わっています。

日本人の死因第2位の「心臓病」
そのなかでも「心臓弁膜症」はその発症原因のほとんどが「虫歯菌」といわれています。
歯を抜歯した際に多くの出血が見られますが、
その時に血液を介して身体全体に虫歯菌が流れ込んでいきます
 。

心筋梗塞は動脈硬化が原因となる疾患ですが、

歯周病はこの動脈硬化を進行させます。

口の中に住んできた歯周病菌は血管内に入り込みます。

その歯周病菌の刺激により動脈硬化を誘導する物質が出てきて、

血管内にアテローム性plaqueプラークと呼ばれる粥上の脂肪性珍客ができ、

血液の通り道が狭くなります。

心筋梗塞のリスクがこうして上がってしまうのです。 

生涯健康で過ごすために、お口の健康状態も是非点検にお越しくださいませ。

補綴臨床Step Up!講座




Miho歯科では「補綴治療」にも力を入れております。
3年前から「修練会」という研修を受けており、今回は「フェイスボウトランスファ」の実習コースでした。
歯科では診断と技術が大事。
今回の技術研修をさらに患者の皆様に活かしていきたいと思っています。

マイクロスコープ!

Miho歯科医院では、

歯科領域で使用する「手術用顕微鏡=マイクロスコープ」を導入しております(*^^*)
本日はエムドゲインゲルを用いた歯周組織再生療法の手術でした。
肉眼レベルでは、暗くて狭いお口の中で精密な治療をするのに限界があります。
ただ、拡大視野では少しのブレも治療を妨げる原因となりますので、
このようにアームレストの付いた専用のチェアに私も座り、
肘を固定して治療をしています。
例えば8倍拡大していると、1ミリのズレは8ミリになります。
マイクロスコープのもとではミラー像をほぼ常時見ながら治療をしておりますので、左手のミラーを固定することがとても大切なのです。

日本顕微鏡歯科学会の学術大会でした。

春の学会シーズンです。

土日と日本顕微鏡歯科学会の第12回学術大会に参加して来ました。
と言っても、土曜は診療でしたので、
夕方の懇親会から参加しました。
途中、ダンスタイム
終わったあとははナイトセッションでL.Aから来日されているドクターの根管治療などの講演を聴きました。
講演は夜9時45分まで…熱い質問も多く飛び交います!
翌日は朝9時から。
一般口演、テーブルクリニック、ランチョンセミナー、シンポジウム、
と次々発表がありました。
テーブルクリニックやランチョンセミナーではデモンストレーションもあります。
顕微鏡を使うことでよく見え、より確実な治療を行うことができます。
学びの多い1日半でした!
歯科材料業者さんの展示も多くあり、
マイクロエンドなどで使用する器具等を色々手に取ってチェックしてきました!
シンポジウムの最後、L.Aの清水藤太先生のご講演はとても素晴らしく、
学会に参加して良かったと心から思いました!
アメリカで専門医として活躍されている方のお話はすごく勉強になります。
アメリカの歯科治療では、マイクロエンドとして歯の根の治療(根管治療と言います)において、顕微鏡=マイクロスコープを使用するのは必須です。
まだまだ日本ではマイクロスコープの普及率が低く、また、実際に治療で十分に活用されているとは言えません。
当院でのマイクロスコープ治療はまだまだ導入したばかりではありますが、この学びを活かして少しでも明日からの治療をより良いものにしていきたいです
顕微鏡歯科が日本でもどんどん広がっているのを感じる二日間でしたo(^_^)o