インプラント後のお手入れ

インプラントはかなり特殊な歯科治療といえます。人工歯根であるフィクスチャーを顎の骨に埋め込み、人工歯である上部構造をアバットメントで連結させます。そんなインプラントは、治療後のお手入れも一般的な修復物・補綴物とは異なる点があるので注意が必要です。そこで今回は、インプラント後のお手入れについてわかりやすく解説します。

▼インプラント後のセルフケア

インプラントは、天然の歯よりも汚れがたまりやすくなっています。人工歯である上部構造自体はセラミックで作られているので、比較的汚れが付着しにくくなっています。けれども、人工歯根と人工歯の連結部分は、天然歯とは少し異なる形態をとっていることから、汚れがたまりやすくなっているのです。

そのため、インプラント後のセルフケアでは、連結部分のブラッシングをていねいに行う必要があります。天然歯と同じようにザっと終わらせてしまうと、汚れがたまり、「インプラント周囲炎」というインプラント特有の歯周病を引き起こしてしまうため注意しましょう。

▼インプラントはメンテナンスが不可欠

インプラントを正常な状態で使い続けるためには、必ずメンテナンスを受けるようにしましょう。定期的に歯医者さんを受診して、インプラントやアバットメント、上部構造に異常が生じていないかをチェックしてもらうことが大切です。インプラントと上部構造を連結するネジが緩んでいたら、その場ですくに調節してくれますよ。何よりインプラントの洗浄を行ってもらえる点が大きなメリットといえます。

▼インプラントのプロフェッショナルケア

インプラントのメンテナンスに行くと、汚れがたまりやすい連結部分のクリーニングを受けることができます。やはり、この部分のお掃除はセルフケアのみでは不十分となりがちなので、プロフェッショナルを定期的に受けるのが望ましいのです。インプラントのタイプによっては上部構造とアバットメントを外してクリーニングすることも可能です。インプラント後はそうしたプロフェッショナルケアとセルフケアを両立させるようにしましょう。

▼まとめ

このように、インプラント後のお手入れは、通常の人工歯とは異なる点があります。とくに歯科医院で受けるプロフェッショナルケアは、絶対に自宅で行うことができないので、定期的に歯科を受診することが必要です。そうすることで、インプラントの寿命も10年、20年と長くなっていきますよ。