歯周病の意識調査

11月8日は「いい歯の日」でした。「歯周病の意識調査」が行われましたので、

その調査結果を解説します。

今回の調査の対象者は、

20代から60代までの男女500名(本人、または同居の家族が医療・製薬業種、または専門家ではない全国 20~60 代の男女 500名).

調査期間は2021年9月24日(金)〜 9月27日(月)の期間で、インターネットにて実施されています。

本調査結果では、コロナ禍以降、歯科医院への受診をためらう人は半数以上にのぼり、“受診控え”が見受けられる中、口の状態が悪化したと 5 人に 1 人が回答しています。

インプラントについて

こんにちは。

深井駅前 Miho歯科医院 歯科医師 院長の前原です。

今日はインプラントについてお伝えしたいと思います。

何らかの理由で歯を失った場合、欠損部を人工歯で補う必要があります。治療法の選択肢としてはブリッジや入れ歯、インプラントなどが挙げられます。このうちインプラントは近年、注目を集めている治療法ですが、具体的な治療内容やメリット・デメリットを知らない方も多いことかと思います。今回はそんなインプラントに関してわかりやすく解説します。

▼人工歯根を埋め込む治療

インプラント治療の最大の特徴は「人工歯根」を埋め込む点です。専門的にはフィクスチャーあるいはインプラント体と呼ばれるネジを顎の骨に埋め込みます。ですから、必ず外科手術が必要となるのも大きな特徴のひとつです。これはインプラント治療における数少ないデメリットのひとつといえます。

▼見た目が天然歯にそっくり

インプラントは、上部構造と呼ばれる人工歯を装着します。上部構造はセラミックで作られることがほとんどで、色や質感、光沢などが天然歯に瓜二つといえます。さらに、人工歯根が存在しているので入れ歯のようなバネや歯茎など余計なパーツを付け加える必要がなく、審美性も極めて良好に仕上げることが可能です。

▼硬い物でもしっかり噛める

ブリッジや入れ歯は、あくまで周囲の歯によって支えられる装置なので、歯を失う前と同じようには噛めません。入れ歯にいたっては、硬いものを無理して噛もうとすると、装置がずれたり、外れたりすることも多々あります。その点、インプラントには人工歯根が存在しているので、天然歯と同じように硬いものでもしっかり噛むことができます。

入れ歯は噛む力が天然の歯の20%ほど、ブリッジで70%ほどと言われます。

インプラントでは90〜100%近く噛む力を回復させることができます。

▼寿命が長い

ブリッジや入れ歯というのは、数年経過してから不具合が生じることも珍しくありません。とくに入れ歯は、装着当初からこまめに調整していかなければ、なかなか良好な装着感も得られません。入れ歯の場合は3年くらいすると装着せずにそのままにしている人も半数ほどいるといわれます。

またブリッジでは平均して7年程度で悪くなって作り方が必要というデータもあります。

一方、インプラントは10年保証などが付いていることからもわかる通り、基本的な寿命が長くなっています。定期的なメインテナンスをしっかり受けることで、その寿命を10年20年と引き延ばしていくことも難しくないのです。

▼インプラントのデメリットとは?

インプラントにもデメリットが存在しています。まず、保険が適用されないことから、費用が比較的高くなるというデメリットがあります。また、インプラントオペが必要であったり、歯周病にかかりやすかったりするため、必ずしもメリットだけではないということをしっかり理解しておきましょう。

▼まとめ

このように、インプラントは少し特殊な歯科治療ですが、適切な方法で治療を受け、メインテナンスをしっかり行うことで、いつまでも白く美しい歯を維持することができます。

以上がインプラントについての情報でした。

インプラント治療をご検討されている方は、レントゲンで骨の状態を調べる必要がありますので、お気軽にお電話でお問い合わせください。

LINEでもインプラントとセラミックのご相談を受け付けています。

(通院圏内の方限定です)

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その際には「ブログを読んだ」と一言お願いいたします。

Miho歯科医院 歯科医師 前原美保

顕微鏡を用いた歯科治療

最近、歯科治療の際に顕微鏡を用いる歯医者さんが増えてきました。マイクロスコープとも呼ばれる歯科用顕微鏡は、治療の精度を上げてくれる素晴らしい医療機器です。当院でも6年ほど前から顕微鏡を導入して治療してきました。今回はそんな歯科用顕微鏡の特徴やメリット、デメリットをわかりやすく解説します。

▼肉眼の視野を20倍まで拡大

歯科用顕微鏡を用いると、最大で肉眼の20倍まで視野を拡大することができます。歯というのはそもそも、とても小さな組織なので、通常のむし歯治療でも視野の狭さに苦しめられるものです。それが根管治療ともなると、ほぼ盲目的な処置とならざるを得ないのです。そんな時、歯科用顕微鏡を活用することができれば、治療の精度も大きく向上します。

また、顕微鏡には明るい照明が付いています。口の中で精密な作業をするには薄暗くては不可能です。

明るい視野で大きく拡大して治療することで精密な治療が可能となります。

▼一般の歯科医院でも導入している?

歯科用顕微鏡は、大学病院のような大きな医療施設には必ずといって良いほど完備されていますが、一般の歯科医院となると一部に限られます。全国で数パーセント程度と言われます。

また、歯科用顕微鏡を用いて治療を行うには、それなりの経験が必要となることから、歯医者であれば誰でも使いこなせるということでもないのです。そういった点から、歯科用顕微鏡による処置をお願いするのであれば、できるだけ経験豊富な歯医者さんにお願いした方が良いといえます。顕微鏡を使いこなすためのトレーニングを受けたり、顕微鏡用の機材を揃えたり、顕微鏡治療のためのアシスタントを配置したり、顕微鏡のある歯科医院ではさまざまな配慮がされています。

▼保険は適用される?

歯科治療に歯科用顕微鏡を用いる場合、原則的には保険適用されません。ですから、その費用を歯科医院側が負担するか、患者さんが負担するかしなければ、歯科治療で活用することは難しいといえます。とはいえ、適切な方法でマイクロスコープを活用すれば、治療の精度が上がり、再発のリスクは大きく減少するので、結果的に治療費が安くなることも珍しくありません。そのため、費用が少し高くなるからといって、歯科用顕微鏡による治療をあきらめるのももったいないことといえます。大切なのは何に重きを置くかです。

▼歯科用顕微鏡を活用できる歯科治療

歯科用顕微鏡は、主に根管治療で活用されます。その他、通常のむし歯治療で活用している歯科医院もあります。ですので、活用できる治療というのは必ずしも限定されているわけではありません。処置を施す上で有利に働くのであれば、積極的に活用した方が良いといえます。

▼まとめ

このように、歯科用顕微鏡は治療の精度を大きく向上させる素晴らしい医療機器です。保険が適用されないというデメリットを覗けば、メリットばかりなので積極的に活用していくことをおすすめします。

ダイレクトボンディングとは

最近の歯科治療は、MI(ミニマルインターベンション)という考え方が主流となってきています。日本語では「最小限の侵襲」と直訳できるのですが、簡単にいうと「できるだけ削らない、抜かない治療」を意味します。そんな考え方を実現する上で非常に有用なのが「ダイレクトボンディング」という治療法です。今回はそんなダイレクトボンディングの特徴やメリット、デメリットについてわかりやすく解説します。

▼コンポジットレジンによる治療

ダイレクトボンディングと聞くと、何か特別な治療法のような気がしますがしますよね。けれども実は、とても身近な治療法のひとつがダイレクトボンディングなのです。具体的にいうと、ちょっとしたむし歯治療で使われる「コンポジットレジン」による修復処置がそれに当たります。

例えば、歯の表面に小さな穴が開いたむし歯では、細菌に感染した歯質だけを取り除いて、あとはコンポジットレジンを充填しますよね。その際、歯の型取りを行って模型を製作するようなプロセスは踏まず、直接レジンを接着します。これがまさに「ダイレクトボンディング」なのです。

▼歯質を失う量を最小限に抑えられる

ダイレクトボンディングの最大のメリットは、失う歯質の量を最小限に抑えられるという点です。むし歯治療で、詰め物や被せ物などを製作する場合、一定量の歯質の削除が必要となります。これは修復物や補綴物を歯質にしっかり接着させるために、いろいろな形態を付与する必要があるからです。とくに、クラウンのような被せ物を装着するとなると、かなりの歯質を削らなければなりません。その点、ダイレクトにレジンを接着できるダイレクトボンディングなら、むし歯菌に侵された歯質だけを取り除けば良くなります。

▼治療時間が短い

ダイレクトボンディングのメリットとしては、「治療時間が短い」という点も挙げられます。上述したように、ダイレクトボンディングでは歯を削る量が少なく、修復物を製作するための型取りなども不要となることから、その日に治療が完了することも珍しくありません。これもまた患者さまにとっては大きなメリットのひとつといえます。

▼まとめ

このようにダイレクトボンディングには、いろいろなメリットがあります。もちろん、適応範囲が限定されているというデメリットもありますので、そうしたメリットとデメリットを勘案した上で治療選択することが望ましいです。

マウスウォッシュについて

歯磨きだけではなく、いろいろなオーラルケアを取り入れている人も多いかと思います。その中でもマウスウォッシュまで習慣化している人は意外に少ないものです。今回はそんなマウスウォッシュの効果やメリット・デメリットについてわかりやすく解説します。

▼マウスウォッシュとは?

マウスウォッシュとは、いわゆる「洗口液」です。いろいろな成分が含まれた薬液を口に含んで、ぐちゅぐちゅとうがいをします。最も有名な洗口液はリステリンですね。もうすでに日々のオーラルケアに活用している人もいらっしゃるかもしれませんね。

▼マウスウォッシュに効果はある?

マウスウォッシュでよく問題となるのが、そもそも虫歯や歯周病予防に効果があるのか、という点です。マウスウォッシュ自体には、そこまで強力な殺菌作用や虫歯・歯周病予防の効果は期待できます。そんなに強い消毒液は、お口の中で使うことができないからです。けれども、お口の中の細菌の数を少し減らしたり、繁殖を抑えたりする効果はあります。ですから、毎日こまめに使っていくことで、虫歯や歯周病予防に大きく貢献するといえます。

▼歯磨きも必要

上述したように、マウスウォッシュ単独では、高い洗浄効果は期待できません。歯磨きを行わず、マウスウォッシュだけでオーラルケアを済ませていると、歯垢や歯石が徐々に溜まっていきます。ですから、当然ではありますが歯ブラシによるブラッシングも必ず行うようにしましょう。

ただ、出先などで歯磨きできないような状況では、マウスウォッシュだけでも虫歯予防に大きな効果を発揮します。やはり、食事のあと何もせず放置すると、食べかすをエサとして細菌が繁殖してしまうものです。そうした食べかすを洗い流したり、細菌の活動を低下させたりする上でマウスウォッシュは有用といえます。

▼高齢者にはとくにおすすめ

高齢の方は、唾液の分泌量が低下したり、上手に歯磨きできなくなっていたりするものですから、マウスウォッシュでお口の中のきれいにすることはとても良いことです。お口の中がきれいになれば、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)などの重病を予防することにもつながります。

▼まとめ

このように、マウスウォッシュは単独で大きな効果を発揮するものではありませんが、ブラッシングと併せて行うことで、虫歯や歯周病のリスクを大幅に減らすことが可能です。