シーラントをしよう!

お子様の虫歯予防として有効な「シーラント」について

虫歯のできやすい部位として、
1、歯と歯の間
2、歯の溝
3、歯と歯茎の境目
があります。

シーラントが有効なのは上記2に対してで、
歯の溝をあらかじめプラスチックで埋めてしまい、
虫歯菌の酸で溶かされないように予防します。

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   ↓↓↓ 溝をふさいでおきます

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生えたての歯は表面が未成熟で特に虫歯になりやすいので、
生えてすぐの頃からやっておくといいと思います。
ただ、まだ生える途中で一部に歯肉が被さっている場合など、
十分に歯を乾燥させられない状態ですとプラスチックが歯につかないため適応ではありません。
時期を見てきちんと生えてから行います。

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シーラントを行った歯

p002断面はこのようになります。

歯の溝はとても細く深いので、歯ブラシでは絶対に磨けません。
このように塞いでおくことで歯を守ります。

シーラントは歯を削らずに行えます。
1回の処置時間は10~15分程度で、処置後も普通にお食事をしていただけます。
シーラントをすると絶対に虫歯にならないというわけではないので、
その上から通常通りのブラッシングを行ってください。
また、部分的に欠けたりすることがあり、
その場合はかえって欠けた部分が虫歯になりやすいですから、
定期的な歯科検診は継続しましょう。
検診の目安は3カ月に1回です。

よくある質問:うがい薬はききますか?

本日は「うがい薬」についてです。
患者様から「うがい薬は効くのですか?どれがいいですか?」と
時々尋ねられますので、その疑問にお答えしようと思います。

うがい薬はあくまで補助的なもので、
まずは歯ブラシ・歯間ブラシ・デンタルフロスによる機械的プラークコントロールが中心であり、
その効果を高めるためにうがい薬などによる化学的プラークコントロールが行われるべきです。

テレビのコマーシャルなどでは、うがい薬の効果を強くうたっているものが多く見られ、歯磨きをしなくても、歯の表面や歯周ポケット内のプラークも溶けてなくなったり、はがれ落ちたり、細菌が全部死滅するようなイメージを抱きがちなります。
実際にはうがい薬は歯磨きの代わりにはならないのです。

次に、どんなうがい薬が効果的なのでしょうか?

一般的によく知られているものとして「イソジンガーグル」があります。
成分である「ポピドンヨード」に対する過敏症に注意して使用して下さい。

他に、うがい薬の配合成分の一つに「グルコン酸クロルヘキシジン」という成分があります。
この薬剤には殺菌消毒作用があり、口の粘膜に留まって持続的に効果を発揮します。
しかし、日本では過去に2回、この薬剤に対しショック症状と考えられる有害事象が報告されていますので、使用方法・使用用量を守り、正しく使用することが大切です。
「クロルヘキシジン」を含むうがい薬には以下のようなものがあります。
・薬用リーチ洗口液
・サンスターCHX洗口液
・コンクール<F>
これら虫歯・歯周病の菌を持続的に殺菌してくれますので、
歯磨きと併せて効果的に利用したいですね。

当院では「コンクール<F>」をオススメしています^^ 
フッ素入り歯磨剤の「ジェルコート」と併用するとより効果的です。 

ハイブリッドクラウンの症例

こんにちは。

今日は「ハイブリッドクラウン」のご紹介です。

奥歯は保険の被せものだと銀色になってしまいます。
銀歯が気になるので白くしたい、でも費用はなるべく抑えたい、
そんな場合は「ハイブリッドクラウン」をおすすめしています。

「ハイブリッドクラウン」で使用している材料は、
プラスチックにセラミックの材料を合わせたもので、
どちらかというとプラスチック寄りになります。
ですので、使用に伴い年数が経つと茶色くなってきます。
ツヤも天然の歯やセラミックに比べると劣ります。
ですが、適度な柔らかさがあるので噛み合せの負担は少ないというメリットもあります。
当院では1本につき52,500円です(2012年3月末現在)。

CIMG0492こちらの銀歯が気になるそうです。
奥から2本目の第一大臼歯です。
虫歯が大きくて神経を取った場合の治療として一般的に行われています。

この銀歯を外して型採りを行い、
新しくハイブリッドクラウンを作りました。

ハイブリッドクラウンを装着した後の写真です。

CIMG0498このような感じです。

銀色が目立たなくなりました!

ちなみに、裏側は・・・
CIMG0495こちらです。

CIMG0499このような感じです。

裏も白く覆ってあります。

笑った時に見える銀歯が気になるという場合、
その方に合わせた素材での治療をご提案させていただきます。

ハイブリッドクラウンは費用を安く抑えてある素材ですが、
他にセラミックのクラウンですと費用は少し高くなりますが、
変色・劣化もなくずっとお使いいただけます。

セラミックもいくつか種類がありますので、
お気軽にご相談ください。

口腔外科処置について

昨日9月13日(日)、大阪歯科大学口腔外科学准教授の中嶋正博先生の講演を聴いてきました!
大阪府歯科保険医協会が毎月行っている生涯研修で、
今回は特に参加されている先生の数が多いようでした(^^)
テーマは「開業医にできる小外科手術」です。

入院を必要としない外来小手術はMiho歯科医院でも行っています。
膿が溜まった場合の切開排膿処置、
親知らずなどの抜歯、
歯周病の重度の方の歯周外科処置、
歯根が膿んでしまった場合の歯根端切除手術などです。

逆に、骨の奥深くに埋まっていて顎の神経を損傷する恐れのある親知らずの抜歯や、
腫瘍などの摘出処置など、
CTによる診断が必要であったり、
特殊な道具や特別習熟した技術が必要とされる処置の場合は、
大きい施設の病院(市立堺病院、労災病院など)の口腔外科にご紹介させていただいております、

また、最近になって、「ビスホスホネート」という種類の薬を注射・内服されている患者様で、抜歯後に顎の骨が腐って死んでしまうということが確認されるようになりました。
2003年に報告されて以後は段々と関心が高まるようになり、
専門誌や学会誌でもその対処方法が論議されています。
「ビスホホネート」は骨粗しょう症の治療薬として服用されている方もおられるかと思いますので、
もし以下のお薬を服用されている方で抜歯を受ける場合は必ず歯科医師とお薬を処方された医師とにその旨をお伝えいただけますようよろしくお願いします。

<ビスホスホネート>
内服
「ダイドロネル」、「フォサマック」、「ボナロン」、「アクトネル」、
「ベネット」 など
注射
「アレディア」、「オングラスト」、「テイロック」、「ビスフォナール」、
「ゾメタ」 など

下段の注射用薬剤は、乳がんなどで骨への転移がある場合に使用されているお薬です。

場合によっては「ビスフォスフォネート」薬剤をしばらくお休みして抜歯を行う必要がある時があります。
全身的なご病気のためにお薬を服用されている場合は、
必ず歯科治療の前に歯科医師またはスタッフにお知らせいただきますようお願いいたします。
歯の治療と関係なさそうに思える病気・治療薬でも、
中にはとても深い関連がある時があります。

ドライマウスについて

本日は「ドライマウス(口腔乾燥)」がテーマです。
だ液の量が減って口の中が乾いた状態になると、
「舌が痛い」「口の中がネバネバする」といった不快な症状がでます。
慢性的にずっと続くと食事や会話などの日常生活に支障をきたすことも。

従来は中高年の女性に多くみられましたが、
最近では若い女性にも「ドライマウス」は増えています。

ドライマウスの原因は様々で、加齢やストレス、生活習慣、
薬の副作用、自己免疫疾患のシェーグレン症候群などがあります。
若い女性の場合は不規則な生活や仕事によるストレスが原因になっていることが多いようです。

ドライマウスの治療ですが、口腔ケア製品を使って症状を緩和していくことです。
だ液に似た性状の「人口だ液」のスプレーを使用するなどで、
舌や口の粘膜を保湿します。
生活習慣に対しては、
(1)よく噛んで食べる
(2)リラックスする
(3)規則正しい生活
(4)部屋の湿度に気を配る
などが有効です。

口の中が乾燥すると虫歯や歯周病にもかかりやすくなります。
セルフケアとともに、歯科医院で検診を受けるようにしましょうね。