歯周病を防ぐための究極ガイド:健康な歯への第一歩

  • 歯周病とは何か? – 基本的な知識 歯周病は、歯を支える組織に炎症が起こる病気です。プラークや歯石が原因で発生し、放置すると歯が抜け落ちる可能性もあります。初期段階では痛みが少ないため、気づかないことも多いのです。
  • 歯周病の原因とリスクファクター 主な原因はプラークの蓄積ですが、喫煙、糖尿病、ストレス、遺伝的要因も影響します。様々な因子が絡み合って発症します。定期的な歯科検診と適切な口内ケアが予防には重要です。
  • 歯周病予防のための日常ケア 正しいブラッシング方法を学び、フロスや歯間ブラシを使用して、歯と歯茎の健康を保ちましょう。毎日のケアが重要です。特に夜間は細菌が増えますので、就寝前のブラッシングは重要です。歯ブラシだけでなく歯間ブラシ、フロスを併用し、洗口液でのお口の殺菌も補助的に有効です。
  • 歯科医師による歯周病予防のアドバイス 定期的な歯科検診でプロのケアを受けることが、歯周病予防には不可欠です。早期発見・早期治療が鍵となります。
  • 歯周病予防のための食生活と栄養 ビタミンCやカルシウムを豊富に含む食品を摂取し、全体的な栄養バランスを考えることが大切です。身体づくりにはタンパク質が必要です。お肉、お魚、大豆製品、卵などもしっかり摂りましょう。鉄、亜鉛などのミネラル、ビタミンDも重要ですし、粘膜の健康にはビタミンAも欠かせません。
  • 歯周病の初期症状と対処法 歯茎の腫れや出血、口臭が初期症状です。これらの症状が見られたら、すぐに歯科医師の診断を受けましょう。早期に治療を開始するほど完治の可能性が高まります。一度発症して進行すると歯周病はなかなか完治させることは難しい疾患です。歯石を除去し炎症を改善していきます。

  • まとめ:健康な歯を保つために 正しい口内ケアと定期的な歯科検診が、歯周病予防の鍵です。日々のケアで健康な歯を維持しましょう。

大きな虫歯でも神経を抜かずに治療する方法

虫歯は進行すると、歯の神経に症状が現れてきます。冷たいもの、温かいものがしみてジーンとしたり、何もしなくてもズキズキと痛みます。専門的には「歯髄炎(しずいえん)」と呼ばれる症状です。歯髄炎を発症すると、基本的には神経を抜かなければならないのですが、治療法によっては神経を抜かずに済むことがあります。今回はそんな神経を保存する治療法についてわかりやすく解説します。

▼なぜ神経を抜かなければならないの?

大きな虫歯では、「抜髄(ばつずい)」と呼ばれる神経を抜く処置が行われます。歯に限らず神経というのはとても大切な組織なので、それを抜いてしまうことに抵抗を覚える人も少なくないでしょう。けれども、神経の症状が出ているということは、歯髄にまで感染が疑われることから、抜いてしまった方が安全といえるのです。ただし、ケースによっては神経を抜かずに済むこともあります。

▼神経に感染が広がっていない

歯髄炎のような神経の症状が現れていても、まだ歯髄に感染が起こっていない場合があります。とても大きな虫歯でも、神経がある場所の歯質はまだ残されていれば、細菌感染していない可能性が高まります。そういったケースでは、虫歯を取り除いたあとに、薬剤を塗布して歯髄炎の症状を抑えます。その後、問題がなければ被せ物などを装着します。

▼乳歯に行われる生活歯髄切断法

乳歯は、次に生えてくる永久歯のために、出来る限り神経を残す必要があります。そこで良く行われるのが「生活歯髄切断法(せいかつしずいせつだんほう)」です。これは乳歯の大きな虫歯に対して、神経の一部分のみ抜髄する処置です。結果的に、根っこの部分の神経を保存できることから、次に生えてくる永久歯への悪影響を最小限に抑えることが可能となります。

▼幼若永久歯も神経の保存が優先される

生えて間もない大人の歯を「幼若永久歯(ようじゃくえいきゅうし)」といいます。幼若永久歯は、歯根が未完成なので、歯の神経を抜いてしまうのは非常にリスキーといえます。そこで行われるのが「アペキソゲネーシス」と呼ばれる治療法です。乳歯における生活歯髄切断法とほぼ同じ治療法で、根っこの部分の神経を残します。そうすることで、歯根の発育を完了させることができます。

▼特殊なセメントで神経を保護する

MTAセメントを用いて神経を保護することで、神経を抜かずに治療を終えることができる場合もあります。MTAは1988年頃から登場したと言われます。歯を削った後に神経に近い部分に詰めても、後々になって神経が壊死したり炎症を起こしたりしにくいものです。歯の神経を緊密に封鎖し、また菌の侵入を防ぐことができます。これまで、神経に近い大きな虫歯の治療をする際に、神経を保護する材料として水酸化カルシウム製剤や3Mix,3Mix-MPなどがの薬剤がありましたが、それらを注意深く使用しても良好な予後が得られるとは限りませんでした。MTAセネントではセメントの成分が水と反応して水酸化カルシウムが生成され、それによって強アルカリになることで細菌を寄せ付けず抗菌性がアップすると言われています。一旦固まるとかなり安定した硬さになりますので、長期に渡って痛みが出ないのもポイントです。ただし、MTAセメントは高価な材料で今のところ日本の健康保険適用ではありません。自費治療で費用を負担して治療を受ける必要があります。また、きちんと結果を出そうとするならばルーペやマイクロスコープなどを使った拡大精密治療で治療を受けるほうが良いでしょう。いくら良いセメントを使ったとしても肉眼治療では精度に限界があるからです。

▼まとめ

このように、大きな虫歯であってもケースに応じて歯の神経を残すことが可能です。歯髄の保存療法を適応できるかどうかは、ケースバイケースとなっておりますので、まずは精密に検査する必要があります。歯髄を保存する治療をご希望の場合はまずは検査を受けて自分がその適用かどうか診断してもらいましょう。

オーラルフレイルの予防について

皆様、こんばんは。

先日、6/23に大阪市内にて、

当院勤務の歯科衛生士の田河が講師を務めるセミナーが開催され、

多くの歯科衛生士が受講に訪れて下さいました。

テーマは「オーラルフレイル」です。

最近はテレビ等メディアにて「フレイル」=虚弱 という言葉を耳にする事も増えてきたかと思います。

 

 

私達歯科医師の仕事の重要な役割として「オーラルフレイルを予防する」ということが挙げられると思います。

「噛む」機能の低下により食生活に偏りが生じ、栄養が十分に摂取できないことが、全身の健康状態を悪くしてしまいます。

日本老年医学会にてこの問題は取り上げられてきております。

 

「なんでも美味しく食べられる」ことは人生を豊かなものとし、食生活を楽しく充実した時間としてくれます。

 

今は食べるものが溢れかえる飽食の時代ですから、例えば歯を何本か失ったり大きく穴が開いてうまく噛まなような状況にあっても、「食べられる物」を「探して」食べれば、取り敢えずは空腹だけは避けられてしまいます。

しかしながら、日本においては特に「寝たきり」「要介護」が問題とされておりますが、「空腹を満たす」だけで「しっかりと咀嚼して栄養を食物から摂取しやすい状態」での食事が十分に行われないと、「健康寿命」の延伸は難しいでしょう。

平均寿命と健康寿命の差は、女性では特に12年程度は開きがあると言われております。

なんら制限されることなく、人生を謳歌する時間が長くなることこそが、真の健康と言えるのではないかと思います。

日曜にも関わらずこのように多くの歯科衛生士が受講され、医院でそれぞれオーラルフレイルの予防に取り組んでいただけたらと思います。

 

セミナーは大好評でして、追加講演の開催が決定しております。

 

この後、大阪でも8/18に再度開催される予定となっております。

 

当院でも「咀嚼機能検査」は実施しております。

お口の状況により、保険適用されるケースと、保険適用外で自由診療のメニューとして行っているものとあります。

検査内容は、保険のものと自由診療のものでは異なります。

詳しくはお問い合わせください。

コラム:キシリトールについて

今回の豆知識は、♪キシリトール100%ガムについて♪

:+*゜ みんなでガムを噛んで虫歯予防しよう! ゜:+*
○●キシリトールとは?●○
多くの野菜や果実に含まれている天然の甘味料で、砂糖と同じくらいの甘さがあります。
カロリーは砂糖の4分の3なので、血糖値に影響を与えません!
キシリトールは世界中の国々で虫歯予防効果と安全性が認められていて、
日本でもキシリトールガムやタブレットが普及しています。

では、キシリトール100%のガムとはどんなものでしょうか?

キシリトール100%ガムは一般のキシリトールガムとは違い、
100%キシリトールを使用した虫歯の予防に良いと言われているガムです。
キシリトールは虫歯の原因となる酸を作りません!
さらに、キシリトールは虫歯菌の発育を抑えたり、エナメル質の再石灰化にも効果があります!
矯正装置や義歯につきにくいガムベースを使っているので現在矯正中の方や義歯をお使いの方でも安心です!

●食べる回数●
毎食後と間食後、おやすみ前に1粒を摂ることをおすすめします。
1度にたくさん摂るより、1日に何度かに分けて摂るほうが効果的です。 
●食べるタイミング●
歯垢を落としやすくするには歯磨き前が、歯質を強化するなら歯磨き後が効果的。
歯磨きの後に甘いものを摂ることに抵抗がある場合は、歯磨き前に摂っても大丈夫です。
また、唾液の分泌が減るおやすみ前に噛むことも、むし歯予防には効果的です。
●噛む時間●
キシリトールの成分はおよそ数分で流出しますが、よく噛んで、唾液をたくさん出すことも、むし歯予防に大切なこと。
ですから、ガムを噛む場合は、味がなくなってもそのまま5分~10分噛むことをおすすめします。 
●摂る時間●
キシリトールを食べると、2週間で歯垢が減りはじめ、3ヶ月ほど経つとむし歯になりにくくなるといわれています。
むし歯予防のためには、まずは毎日、続けて摂ることが大切です。
 

:+*゜ キシリトールガムを噛んで虫歯のない健康なお口を保ちましょう゜:+*

コラム:フッ素について

今回のコラムは、★フッ素について★です。

いまや一般的となった、フッ素を塗ることによるむし歯予防ですが、どのような効果があって、むし歯予防につながるのでしょうか?
もう一度おさらいしたい思います。

なぜフッ素を塗ると、むし歯予防になるのかを皆様に分かりやすくご説明します。

《1》
フッ素は歯を強くします。
文字通り歯のエナメル質を強化するのです。
(※特に生えたばかりの歯はフッ素を取り込みやすく、フッ素塗布は効果的です。)

《2》
フッ素は歯の再石灰化を促します。
歯が溶けはじめることによりむし歯になるというサイクルの溶けはじめの部分で溶けかけた歯を再石灰化させることで、むし歯を予防します。 

《3》
むし歯菌は糖分を取り込み、それを分解してエネルギーにします。
しかし、フッ素は糖分を分解する酵素の働きを抑制する効果を持っています。
そのため、むし歯菌は糖分を分解できずエネルギーを作り出すことができなくなります。
よって、むし歯菌の活動が弱まりむし歯を予防できます。

フッ素の恩恵を一番受けられるのは生えて2~3年までの永久歯ですが、フッ素は子供だけではなく大人にも効果があります。
虫歯予防のために、3ヵ月に一度を目安として歯科医院で塗布すると効果があります。
歯科医院のフッ素は歯磨き粉のフッ素より約10倍くらい濃い濃度です。
毎日の歯磨きで低濃度のフッ素を使うことと併用することで、
虫歯予防にとても効果があります。